2006 年 21 巻 1 号 p. 45-48
悪性黒色腫切除による下眼瞼全層欠損を耳介軟骨と頬部皮弁により再建した症例を報告した。症例は74歳女性, 下眼瞼LMM, Stage IA (pT1aN0M0) 。切除生検の創縁より10mm離して下眼瞼全層を切除し, 欠損の水平長は15mmとなった。瞼板と眼瞼結膜の欠損は耳介軟骨膜付き耳介軟骨, 皮膚欠損は頬部皮弁にて再建した。耳介軟骨膜面は術後1ヵ月までに周囲からの粘膜再生により上皮化した。術後12ヵ月を経過し, 局所再発はなく整容的と機能的結果は良好である。