Skin Cancer
Online ISSN : 1884-3549
Print ISSN : 0915-3535
ISSN-L : 0915-3535
体幹部, 下肢に多数の皮下結節で発症したsubcutaneous panniculitis-like T-cell lymphomaの1例
石井 千寸西田 隆昭天野 正宏瀬戸山 充山下 清北村 豪
著者情報
ジャーナル フリー

2008 年 23 巻 2 号 p. 130-133

詳細
抄録

22歳, 男性。初診の1ヵ月前から37度台の発熱と腹部と大腿部に皮下腫瘤を自覚し, 抗生剤内服を行うも解熱せず。皮下腫瘤が多発してきたため悪性リンパ腫を疑われて当科を受診した。病理組織学的に病変は皮下脂肪織炎様であり, 浸潤する細胞は異型性を有するリンパ球様細胞, 免疫染色ではCD8 (+) , CD56(-) , TIA-1 (+) を示しTCRcβ1の遺伝子再構成が確認された。皮下脂肪織炎様T細胞リンパ腫と診断しbi-weekly THP-COP療法を8サイクル行い, 皮下腫瘤は消退し, 寛解状態となる。寛解後39ヵ月間経過するもリンパ腫の再発やsoluble interleukin-2 receptor (sIL-2R) 値の上昇も認めない。

著者関連情報
© 日本皮膚悪性腫瘍学会
次の記事
feedback
Top