Skin Cancer
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本邦における悪性黒色腫の統計: 2006, 2007年度全国定点調査の集計
藤澤 康弘高橋 毅法山本 明史山崎 直也斎田 俊明石原 和之大塚 藤男
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2008 年 23 巻 3 号 p. 267-279

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抄録

日本皮膚悪性腫瘍学会に設置された皮膚悪性腫瘍予後統計調査委員会は定期的に全国約160施設にアンケートを行い, 本邦における横断的な悪性黒色腫の発生状況の調査を行っている。2006, 2007年度の全国アンケートにより収集された1053例の悪性黒色腫症例の発生状況は, 男女比: 520対532, 年齢: 5歳から98歳で平均62.1歳, 病型: ALM 51.2%/NM 21.2%/SSM 16.2%/LMM 7.9%, TNM病期: Tis 19.5%/I期24.6%/II期26.7%/III期20.5%/IV期8.8%であった。本アンケートで得られた患者情報を様々な項目で分類し, 直接予後に関係してくる原発巣の厚さやリンパ節への進展との関連についてどのような傾向が見られるか, 統計学的な手法を用いながら検討を加えた。これらの分析は悪性黒色腫の現状を把握し, 治療指針を考える上で役立つと考えられる。

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© 日本皮膚悪性腫瘍学会
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