皮膚の科学
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症例
ヒドロクロロチアジドによると考えられた光線過敏型薬疹の6例
田中 えり子尾藤 利憲舛岡 恵律子小野 竜輔清水 秀樹山田 陽三岡 昌宏錦織 千佳子池村 志麻乃
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2011 年 10 巻 2 号 p. 133-140

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抄録

アンジオテンシンII受容体拮抗薬とチアジド系降圧利尿薬であるヒドロクロロチアジドの合剤によると考えられた光線過敏型薬疹の6症例を報告する。内服開始から皮疹発症までの期間は6週間~1年と様々であった。紫外線照射テストでは,いずれも UVA に対する光線過敏を認めた。光貼布試験を施行しえた5例中4例で陽性反応を認めた。治療については,全例で,内服中止と遮光およびステロイド外用で症状は軽快した。以前は,チアジド系降圧利尿薬は光線過敏型薬疹を頻発することでよく知られていたが単剤での使用頻度が激減したため,薬疹はほとんどみられなくなっていた。ところが,合剤として再び処方量が増すに伴い,単剤使用時と同様にヒドロクロロチアジドによる光線過敏型薬疹が急増している。(皮膚の科学,10: 133-140, 2011)

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© 2011 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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