皮膚の科学
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治療
京都大学病院皮膚科におけるメイクアップケア外来の取り組み
―3年間のまとめ―
加藤 真弓谷岡 未樹宮地 良樹
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2011 年 10 巻 2 号 p. 164-169

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抄録

京都大学皮膚科では2007年10月より白斑専門外来に付属したメイクアップケア外来を開設した。開設当初は白斑のカモフラージュメイクを目的とした外来であった。次第に対象疾患を広げて,現在では色素異常症のみならず,術後瘢痕や膠原病の皮膚症状などへもメイクアップ指導を行っている。2010年9月までの3年間に105名の患者がメイクアップケア外来を受診した。患者は男性18人,女性87人であり,男女比は1:4.8であった。年齢は1~81歳まで分布し,平均年齢は48.6歳であった。疾患の内訳は尋常性白斑(78人)が74.3%を占めた。カモフラージュメイクを施した部位は顔面78人(74.3%), 手24人(22.9%),頸部16人(15.2%),体幹4人(3.8%),下肢3人(2.9%)であった。なお,105人の患者のうち10名は2回以上メイクアップケア外来を受診していた。これまでに,接触皮膚炎なのどの有害事象は生じていない。本稿では,3年間にわたる京都大学皮膚科のメイクアップケア外来での取り組みについて報告する。(皮膚の科学,10: 164-169, 2011)

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© 2011 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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