皮膚の科学
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症例
皮膚症状より診断しえた神経 Sweet 病
早石 祥子高松 紘子猿喰 浩子菅瀬 聡子
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ジャーナル 認証あり

2012 年 11 巻 3 号 p. 197-201

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抄録

33歳,男性。27歳時に急性散在性脳脊髄炎の既往がある。2008年2月に発熱と下痢が出現し,急性扁桃腺炎と診断されて内科に入院となった。抗菌薬と抗ウィルス薬の投与にて改善なく,入院3日後より意識混濁を起こし,MRI にて脳炎と診断され,ステロイドパルス療法を施行された。入院直前に出現した皮疹に対し皮膚科を紹介され受診した。初診時,顔面にびらんを伴う浸潤を触れる紅斑を,また下肢にも浸潤を触れる紅斑を認めた。HLA-タイピングでは B54・Cw1 の陽性を示した。皮膚病理組織の結果を含め神経 Sweet 病と考えた。ステロイド剤の全身投与により,意識障害は軽快し,扁桃炎と皮疹は速やかに改善したが,微熱は持続したため,コルヒチンを追加したところ解熱した。本例においては,他科入院中の再発する原因不明の脳炎に対し,皮疹より診断に至り,治療について助言することができた。Sweet 病の患者を診察するにあたり,まれではあるが,神経症状の合併の可能性にも留意しなければならない。(皮膚の科学,11: 197-201, 2012)

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© 2012 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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