皮膚の科学
Online ISSN : 1883-9614
Print ISSN : 1347-1813
ISSN-L : 1347-1813
乳児アトピー性皮膚炎患者の保護者に対する患者教育の有用性
吉岡 詠理子前田 七瀬岸田 寛子西野 洋片岡 葉子
著者情報
ジャーナル 認証あり

2012 年 11 巻 Suppl.18 号 p. 57-60

詳細
抄録

アトピー性皮膚炎(AD)の乳児を持つ保護者は病気や治療に対する不安が強いため,当院では2009 年より保護者を対象とした集団指導である『乳幼児アトピー教室』を実施している。この集団指導は「原因・経過の見通し」「ステロイド治療の意味とその方法」「スキンケアと日常生活の注意」「食物アレルギーと離乳食の進め方」について全4 回で完結するものである。全4 回の集団指導の前後でQPCAD を用い保護者のQOL の評価を行ない,介入効果を末梢血好酸球数と血清TARC 値を用い追跡した。この集団教育により保護者のQOL は有意に改善し,臨床所見も顕著な改善を認めた。保護者の心配や不安の軽減により,より良い治療効果へつながることが確認された。(皮膚の科学,増18: 57-60, 2012)

著者関連情報
© 2012 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
前の記事 次の記事
feedback
Top