2012 年 11 巻 Suppl.19 号 p. 27-30
好酸球性膿疱性毛包炎 (Eosinophilic pustular folliculitis: EPF) は,毛嚢一致性のそう痒性丘疹,無菌性膿疱が再燃寛解を繰り返す原因不明の慢性炎症疾患であり,病理組織学的に毛包脂腺系に多数の好酸球浸潤を伴う。EPF 治療には,シクロオキシゲナーゼ阻害薬であるインドメタシンが第一選択として用いられ約7割の患者に奏効するとされている。一方,抗生剤が効果的である症例をしばしば経験するが,その実態は明らかでない。今回我々はアンケート調査を行い,EPF に対する抗生剤の効果を検討した。その結果,ロキシスロマイシンが効果的であることが示唆された。(皮膚の科学,増19: 27-30, 2012)