皮膚の科学
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症例
萎縮性皮膚線維腫の1例
池田 彩宮本 麻美永松 麻紀小澤 健太郎田所 丈嗣清水 隆弘
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2013 年 12 巻 3 号 p. 207-211

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抄録

57歳,男性。約20年前に左大腿に熱傷を受傷。治癒直後は軽度隆起する紅褐色局面であったが徐々に陥凹した。初診時,左大腿に大きさ 15×13mm でわずかに鱗屑を伴い周囲皮膚から陥凹する茶褐色の境界明瞭な萎縮性局面を認めた。病理組織学的に真皮は菲薄化し,Factor XIIIa 陽性の線維芽細胞様細胞や組織球様細胞が増殖していた。以上の所見から萎縮性皮膚線維腫と診断した。本症の菲薄化の原因はまだ不明だが,自験例では最近の報告例と同様に真皮の弾性線維が消失し,表皮には複数の毛包誘導が認められた。従って,本症の真皮では特殊な微小環境が形成され,真皮の萎縮に関与している可能性が示唆される。(皮膚の科学,12: 207-211, 2013)

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© 2013 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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