皮膚の科学
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症例
顔面ネコ咬傷に関する治療経験の1例
高山 悟藤本 徳毅山本 文平田中 俊宏
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2013 年 12 巻 6 号 p. 438-441

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抄録

40歳代,女性。飼いネコに顔面を広範囲に引っかかれ,咬まれた。咬創と思われる深い創を前額部と左上眼瞼部に認めた。初診時に外来で十分洗浄してナイロン糸で縫合した。上眼瞼部は挫滅が強く,広範囲に潰瘍を形成していたが,デブリードマンは施行せず,抗菌剤としてセフォゾプランおよびクリンダマイシンを投与し,皮弁を組み合わせて創を縫合した。3日目に眼瞼部が発赤・腫脹し,排膿も伴ってきたため,2針のみ抜糸し皮下を連日洗浄した。Pasteurella multocida が検出されたが,抗菌剤をレボフロキサシンに変更し,排膿・発赤共に消退した。瘢痕はほぼ認めず,機能的にも整容的にも満足のいく結果が得られた。咬傷では一般に開放創として治療することが推奨されているが,顔面咬傷では整容面を考慮し,注意深い検創の上であれば受傷後早期の創縫合も可能であると考えた。(皮膚の科学,12: 438-441, 2013)

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© 2013 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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