2017 年 16 巻 1 号 p. 80-83
10歳代と10歳代,男性。仙骨部に,それぞれ,直径 50×30mm,60×30mm の結節を生じ,いずれも局所麻酔下で切除した。病理組織学的所見では,表皮の肥厚および真皮における膠原線維の増生を認め,coccygeal pad と診断した。術後2年間,結節の再発はない。2例とも痩せ型であり,いわゆる「猫背」の姿勢をとる傾向にあった。腹筋運動や自転車通学,椅子への崩した座り方などの生活習慣が影響して,反応性に生じたものと考える。Coccygeal pad の発症要因として椅子の材質や座位姿勢についても検討する必要がある。(皮膚の科学,16: 80-83, 2017)