皮膚の科学
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症例
BCG 接種後に生じた丘疹状結核疹の1例
西川 美都子小川 浩平宮川 史浅田 秀夫
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2017 年 16 巻 3 号 p. 201-204

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抄録

症例は,8ヶ月,男児。早産(在胎33週3日)かつ低出生体重(出生体重 1,838g)であった。BCG 接種の約10日後から針痕に一致して紅色丘疹が出現し,約3週間後から全身に紅色丘疹が多発するようになった。左腋窩リンパ節腫脹を伴ったが,全身状態は良好で血液生化学検査および胸部単純X線で異常所見はなかった。紅色丘疹の病理組織では真皮浅層に CD68 陽性の組織球の集簇がみられた。皮疹部からは結核菌や非結核性抗酸菌が検出されず,丘疹状結核疹と診断した。経過観察のみで,皮疹出現から約3ヶ月後には軽度の瘢痕をのこして軽快した。早産や低出生体重と,BCG 接種の副反応との関連については明らかになっておらず,今後,検討が必要かもしれない。(皮膚の科学,16: 201-204, 2017)

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© 2017 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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