皮膚の科学
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症例
Diltiazem-associated photodistributed hyperpigmentation の1例
竹内 千尋田島 翔子永井 宏錦織 千佳子清水 雅子
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2017 年 16 巻 6 号 p. 411-416

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抄録

50歳代,女性。当科初診の約1年前から,左頬部に網目状の褐色皮疹が出現し,その3ヶ月後には右頬部にも同様皮疹が出現し,徐々に増加したため,当科受診となった。初診時,両頬部を中心に無症候性の網目状褐色斑を広範囲に認めた。病理組織検査では,表皮の菲薄化,基底層の液状変性,表皮内の多数の好酸性壊死細胞,真皮浅層にリンパ球およびメラノファージを認めた。患者は,皮疹出現の約8ヶ月前からジルチアゼム塩酸塩の内服歴があり,臨床像および病理組織所見より diltiazem-associated photodistributed hyperpigmentation と診断し,ジルチアゼム塩酸塩の内服中止と遮光,タクロリムス軟膏の外用による加療にて,徐々に色素斑の改善を認めた。Diltiazem-associated photodistributed hyperpigmentation は稀な疾患であり,ジルチアゼム塩酸塩を長期内服中,露光部(おもに顔面)に特徴的な網目状色素沈着を認めた場合,本症を念頭に置いて治療を行う必要がある。(皮膚の科学,16: 411-416, 2017)

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© 2017 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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