皮膚の科学
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使用試験
乾皮症に対する両親媒性キトサン誘導体配合乳液の保湿効果
横井 彩眞鍋 求能登 舞蓮沼 直子野澤 一美川口 尚子情野 治良奥田 誠吉田 康弘
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ジャーナル 認証あり

2018 年 17 巻 6 号 p. 347-353

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抄録

乾皮症に対して,保湿剤によるスキンケアが有用であることは広く周知されている。そこで今回,我々は同一分子内に両荷電を有する両親媒性キトサン誘導体である部分ミリストイル化カルボシキシメチルキトサン(以下 PMCMC)を配合した O/W 型乳液を開発し,乾皮症を有する被験者19名に対する保湿効果を検討した。 4 週間の使用試験の結果,皮膚所見(乾燥・落屑)・角層水分量・経皮水分蒸散量・痒みのいずれの項目も,試験開始時に比べ有意な改善が認められ,対照として用いたW/O 型乳化製剤のヘパリン類似物質製剤(医薬品)と同等であった。また,興味深いことに,被験者による使用感評価は対照よりも高く評価された。これらの所見は,PMCMC 配合乳液が医薬品と同等の保湿効果と高い使用感特性を有することを示唆するものである。よって,本製品はアドヒアランスやスキンケアの継続性を高め,また QOL の向上に寄与することが期待される。 (皮膚の科学,17 : 347-353, 2018)

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© 2018 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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