皮膚の科学
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症例
ステロイド抵抗性を示し,放射線治療とシクロスポリン内服療法が奏効した木村病の 1 例
外村 香子中川 幸延阿古目 純青山 礼華林 美沙室田 浩之片山 一朗
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2019 年 18 巻 1 号 p. 42-47

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抄録

40歳代,女性。12年前より両側耳後部リンパ節腫脹を自覚し,増大縮小を繰り返していた。10年前から全身に痒疹が出現し,近医にてプレドニゾロン(以下,PSL10 mg/日内服加療がされていたが,満月様顔貌により中止。 4 年前には左耳後部の腫瘤が増大し,生検にて木村病と診断された。その後通院を自己中断されていたが,治療希望で当科紹介。初診時,両側の耳および顎周囲に瘙痒を伴う 10 cm 大までの弾性軟の皮下腫瘤を多数認め,血液検査では好酸球,IgETARC が異常高値。 PSL 30 mg/日内服開始するも大型の皮下腫瘤は一時的な縮小を認めたのみで,PSL 単独では効果が乏しいと判断し,左耳後部の大型の腫瘤に対しては放射線治療(30 Gy/15 Fr)およびケナコルト局所注射の併用を行った。また他の複数の腫瘤も消失しなかったためにシクロスポリン 200 mg/日内服追加。現在皮下腫瘤は著明に縮小し,内服薬減量中である。木村病は単独治療では再発しやすく,難治例では複数の治療法を併用するケースが多くみられる。自験例の様にステロイド抵抗性を示し,放射線治療とシクロスポリン内服を追加した症例は調べえた限り認めなかった。 (皮膚の科学,18 : 42-47, 2019)

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© 2019 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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