皮膚の科学
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治療
当院における難治性アトピー性皮膚炎に対するデュピルマブの治療効果と治療満足度の検討
石黒 暁寛大嶋 雄一郎竹尾 友宏岩下 宣彦柳下 武士高間 寛之安藤 与里子佐藤 有規奈柴田 知之内田 理美渡辺 大輔
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2019 年 18 巻 5 号 p. 306-312

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抄録

アトピー性皮膚炎(AD)は日常診療で頻繁に遭遇する疾患であるが,治療抵抗性で難治性の重症例も存在する。20184 月,本邦でも重症 AD に対して生物学的製剤であるデュピルマブが使用できるようになった。今回,難治性 AD 14例に対してデュピルマブの有効性に加えて,治療費,外来通院などを含めた治療満足度を検討した。有効性は,EASIBSAIGAのすべてにおいて治療開始 4 週後で有意な低下を認め,瘙痒に対してもとても有効であった。また難治性 AD に対しても早期から治療効果を実感でき, 8 割以上の患者から高い治療満足度が得られた。これは今後もデュピルマブを強く続けたいという治療継続意欲の向上に繋がっていると考える。しかし,患者は治療費や 2 週間に 1 回の通院頻度に不満を持っており,デュピルマブを使用したくてもできない患者が多数存在している。 20195 月からデュピルマブも自己注射ができるようになった。自己注射により,通院頻度が減り,長期処方により高額医療制度が使用できる場合もあり,患者の経済的負担も軽減できるようになった。今後,医師も患者の生活スタイルや経済的負担を考え,自己注射という治療選択肢を提供していく必要があると考える。 (皮膚の科学,18 : 306-312, 2019)

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© 2019 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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