皮膚の科学
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症例
非隆起性を呈した色素性隆起性皮膚線維肉腫 (Bednar Tumor)の1例
年名 優美前島 精治落合 宏司幾井 宜行草壁 秀成清金 公裕
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ジャーナル 認証あり

2003 年 2 巻 3 号 p. 218-223

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抄録

19歳女性。初診時,右上腕に直径1cmの平坦な青色斑を認め,その直下に直径2cmの皮下硬結が存在した。HE染色で腫瘍細胞が花むしろ様配列を示し,色素顆粒を有する細胞が散在。核の大小不同とその異型性は軽度。免疫組織化学的に紡錘形腫瘍細胞はVimentin染色とCD34染色で陽性,factorXIIIaで陰性。色素含有細胞はS-100蛋白,NSE染色,抗HMB-45抗体に陽性,鉄染色に陰性。非隆起性の色素性隆起性皮膚線維肉腫と診断し,3cm離して筋膜下,一部筋肉を含めて広範囲切除し植皮術を施行した。

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© 2003 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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