皮膚の科学
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-これからの皮膚科診療を考える会-
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最近の接触皮膚炎
早川 律子
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ジャーナル 認証あり

2003 年 2 巻 6 号 p. 537-544

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抄録

接触性皮膚炎はその発症機序により一次刺激性皮膚炎,光毒性皮膚炎,アレルギー性皮膚炎,光アレルギー性皮膚炎,接触蕁麻疹,全身接触型皮膚炎,接触皮膚炎症候群に分類される。アレルギー性皮膚炎の原因は生活環境,職場環境によって変化する。植物,食物,日用品,化粧品,外用剤,職場で接する化学物質等が原因となる。近年衣類の分散染料による皮膚炎が増加している。金属,革製品の接着剤が原因となる。アロマテラピーが流行し香料性皮膚炎が増加している。外用剤の主成分,防腐剤,活性剤等の基礎成分が原因となる。光のエネルギーが作用してアレルギー反応を起こし皮膚炎を生ずるのを光アレルギー性皮膚炎という。原因物質には香料,殺菌防腐剤,紫外線吸収剤,非ステロイド剤などがある。ゴムのラッテクス蛋白による接触蕁麻疹やアナフィラキシー症状はゴム手袋を汎用する医療従事者の間でクローズアップされている。

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© 2003 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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