皮膚の科学
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症例
カメムシが原因と考えた足底色素斑の1例
山下 達也西谷 恒星辻花 光次郎十一 英子
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2025 年 24 巻 4 号 p. 369-372

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抄録

41歳,女性。X年4月,九州地方で外泊中に右足底の色素斑に気付いた。近医皮膚科を受診したが,診断困難のため,当院紹介受診となった。右足底に 10×10 mm の褐色斑を認め,ダーモスコピー所見は parallel ridge pattern であった。病理組織学的所見でメラノサイトの増加やメラニンの沈着は認めなかった。2週間後の再診時には自然消退しており,特徴的な臨床経過からカメムシによる皮膚障害と診断した。カメムシによる皮膚障害は体内から分泌されるアルデヒド類が角質に沈着することで形成され,足底の角質のターンオーバーは約16日のため,その間に色素斑は消退すると考えられる。足底に出現した parallel ridge pattern を示す色素斑をみた際には,カメムシによる皮膚障害の可能性を考慮し,悪性黒色腫など他疾患との鑑別のために2週間程度で自然消退するか経過をみることが有用と考えた。(皮膚の科学,24 : 369-372, 2025)

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© 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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