皮膚の科学
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症例
皮膚筋炎様の皮疹を呈した成人 Still 病の1例
長尾 愛小倉 香奈子塩入 桃子望月 亮佐田井 志正長野 徹
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ジャーナル 認証あり

2025 年 24 巻 4 号 p. 385-390

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抄録

皮膚筋炎様の皮疹を呈した成人 Still 病の47歳,女性症例を経験した。皮膚科受診時には頚胸部に浮腫性紅斑,背部に scratch dermatitis 様皮疹,手指に角化性紅斑を認めた。皮膚生検では表皮上層に個細胞壊死が散見され,液状変性は軽度であり,真皮の血管周囲には好中球,リンパ球を主体とした炎症細胞浸潤を認めた。Yamaguchi らの分類基準に基づき,成人 Still 病と診断した。治療抵抗性であり,ステロイドパルス療法,トシリズマブ,シクロスポリンを併用した。成人 Still 病の非定型疹は,persistent pruritic eruptions(PPE)と呼ばれる。蕁麻疹様,苔癬様,皮膚筋炎様など多様な臨床像を呈し,本症例の病理所見は,PPE の特徴と一致した。特に皮膚筋炎様 PPE は,治療抵抗性や予後不良因子となる可能性が指摘されている。成人 Still 病の診療において,定型的皮疹のみならず非定型疹とその病理組織学的特徴の理解が重要である。皮膚筋炎様皮疹を認めた際には,皮膚筋炎だけでなく成人 Still 病も鑑別疾患として考慮する必要がある。(皮膚の科学,24 : 385-390, 2025)

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© 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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