皮膚の科学
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症例
原発性頭部脳回転状皮膚の2例
矢野 花佳竹上 智也米倉 慧野村 尚史田中 諒吉田 和恵新関 寛徳椛島 健治
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2025 年 24 巻 4 号 p. 398-403

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抄録

何らかの原因で皮膚が肥厚し,脳回転状の皺襞を示す状態を脳回転状皮膚という。今回われわれは,皮膚肥厚をきたす基礎疾患を認めない男性の頭部に,緩徐に進行する脳回転状皮膚を認め,原発性と診断した2例を経験したので報告する。症例1: 38歳,男性。7,8年前から後頭部の皺襞を自覚。顔面の皮膚肥厚やばち指はなかった。長管骨のレントゲン写真で骨膜性骨肥厚はなかった。頭部 MRI で下垂体腺腫は認めず,先端巨大症は否定した。HPGD 遺伝子,SLCO2A1 遺伝子に病的変異はなく肥厚性皮膚骨膜症は否定した。以上から原発性頭部脳回転状皮膚と診断した。症例2: 33歳,男性。3年前に頭頂部に皮膚皺襞を自覚。顔面の皮膚肥厚やばち指はなかった。長管骨のレントゲン写真で骨膜性骨肥厚はなかった。尿中プロスタグランジンE主要代謝産物が軽度上昇していたが,喫煙者で上昇するため病的意義はないと考えた。血液検査にて成長ホルモン(GH),ソマトメジンC(インスリン様増殖因子-1,IGF-1)は基準値内であり先端巨大症は否定した。HPGD 遺伝子,SLCO2A1 遺伝子に病的変異はなく肥厚性皮膚骨膜症は否定した。以上から原発性頭部脳回転状皮膚と診断した。原発性頭部脳回転状皮膚に特異的な所見はなく,診断に当たっては肥厚性皮膚骨膜症と先端巨大症などの続発性脳回転状皮膚を鑑別する。本報告では二次性脳回転状皮膚の原因について文献的に考察し,原発性頭部脳回転状皮膚の鑑別方法についてまとめた。(皮膚の科学,24 : 398-403, 2025)

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© 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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