皮膚の科学
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症例
塩酸メチルエフェドリンによる薬疹の1例
宮田 明子夏秋 優山西 清文
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2005 年 4 巻 5 号 p. 453-456

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抄録

21歳,女性。小児期より感冒薬を内服した翌日に全身に紅斑が出現するエピソードが何度かあった。15歳時,市販感冒薬を飲んで6~7時間後に全身にそう痒を伴う紅斑が出現し,1週間後に落屑して治癒した。18歳時,市販鼻炎薬を内服した後同様の症状が出現したため,精査希望にて当科を受診した。パッチテストの結果,市販鼻炎薬及びその成分である塩酸メチルエフェドリンにて,24時間後,48時間後で陽性反応を得た。その際,頚部や上肢に紅斑の再燃が認められた。さらに,塩酸メチルエフェドリンによるDLSTも陽性(Stimulation index:184%)であったため,自験例を塩酸メチルエフェドリンによる紅皮症型薬疹と診断した。

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© 2005 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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