2005 年 4 巻 5 号 p. 462-465
41歳,女性。約1年前より左手背に赤色丘疹が出現し,近医を受診した。病理組織検査の結果,anaplastic large cell lymphomaと診断した。その近傍に再度同様の丘疹が出現したため当科を受診した。生検の結果,病理組織学的に真皮から脂肪織にかけて豊富な胞体をもつ大型の異型細胞が密に浸潤し,免疫染色では,ほとんどの腫瘍細胞がCD30,anaplastic lymphoma kinase陽性,UCHL-1,EMAの発現も一部にみられた。臨床所見と合わせてCD30-positive anaplastic large cell lymphomaと診断した。