皮膚の科学
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これからの皮膚科診療を考える会
注入療法について
征矢野 進一
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2005 年 4 巻 6 号 p. 594-600

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抄録

皺や陥凹の治療に対して,コラーゲン製剤,ヒアルロン酸製剤,ボツリヌス毒素製剤,ポリ乳酸製剤を用いた治療を行っている。それらの使用適応や注入方法などを検討した。コラーゲン製剤がもっとも多く用いられている。コラーゲン製剤にはウシ由来と最近開発されたヒト由来があるが,ヒト由来コラーゲンはアレルギー反応の心配が少なく安全である。ヒアルロン酸製剤はコラーゲン製剤より長期間効果が持続するが,使用部位や治療対象が限定される。ボツリヌス毒素製剤はコラーゲン製剤などの補助的な使用で額や目尻の皺などに非常に有効である。ポリ乳酸製剤は数年の効果が持続するが,使用方法がかなり限られる。

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© 2005 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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