皮膚の科学
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皮膚線維化の機序とモデルマウス
中條 園子伊川 友香白崎 文朗竹原 和彦
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2006 年 5 巻 Suppl.6 号 p. A7-A15

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抄録

線維化の分子機構の解明や線維化を抑制する可能性のある薬剤の有効性の検討には,適切な線維化モデル動物が必要となる。我々はマウス皮下にサイトカインを注入するのみで線維化を誘導するモデルマウスの作成に成功した。このモデルマウスでは,TGF-βを最初の3日間注入し,次にCTGFを4日間投与することにより不可逆的な線維化組織が認められた。また,さらにbFGFとCTGFを同時に注入しても,不可逆的な線維化組織が認められ,線維化モデルマウスとなりうると考えられた。このモデルマウスは,今後新規抗線維化薬開発に有用であると思われた。

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© 2006 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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