皮膚の科学
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症例
アンダーム®軟膏による接触皮膚炎症候群 -パッチテストの至適濃度に関する考察-
村上 順子中田 土起丈秋山 正基飯島 正文肥後 尚孝
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2007 年 6 巻 3 号 p. 242-245

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抄録

28歳,女性。右上肢の帯状疱疹に罹患,近医でアンダーム®軟膏を処方されて,初診33日前から3日間外用した。初診12~11日前にも同剤を外用したところ,10日前にそう痒感を伴う皮疹が出現した。近医を受診してプレドニゾロン20mg/日,抗ヒスタミン剤,リンデロンVG®軟膏などを処方されたが,皮疹はさらに拡大したため,当科を紹介された。初診時,両乳房下部,腹部,背部,左上肢に暗紅色の浮腫性紅斑を認め,高度のそう痒感,局所熱感を伴っていた。症状軽快後,アンダーム®軟膏の希釈系列を作製してパッチテストを施行したところ,50倍に希釈しても陽性反応が出現した。

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© 2007 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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