2007 年 6 巻 3 号 p. 261-267
71歳女性。初診7年前より顔面に紅斑局面が出現した。病理組織学的に抗酸菌陰性の非乾酪性類上皮細胞性肉芽腫を認めた。胸部CT上でリンパ節の腫大,ツベルクリン反応陰性,血清中アンギオテンシン変換酵素の上昇から皮膚サルコイドーシスと診断した。1984年から2005年までの琉球大学皮膚科で診断したサルコイドーシス患者について集計した。当科を受診した患者数は28例であり,そのうち皮膚病変を有する患者数は27例であった。年齢は37才から86才(平均年齢60.3才)で,男5例,女23例であった。受診時の罹患部位は皮膚16例(57.1%),眼(ぶどう膜炎)5例(17.5%),肺3例(10.7%),神経(顔面神経麻痺)2例(7.1%),その他肝臓と心臓が各々1例であった。