2007 年 6 巻 Suppl.9 号 p. B26-B31
アトピー性皮膚炎の治療では,光線療法はファーストラインとして行われるステロイド外用治療でコントロールが難しい場合や副作用発現時などに用いられ,セカンドラインもしくはサードラインに位置する治療と考えられる。新しい光線療法であるナローバンドUVB(311nm)療法の治療の実際を紹介するとともに,照射プロトコールの提案を含めた。ナローバンドUVBは,その安全性と有効性からPUVA療法に代わり,乾癬,白斑,アトピー性皮膚炎などの難治性皮膚疾患に広く用いられるようになった。今後,アトピー性皮膚炎対して,薬物療法とあわせ光線療法の有用性が本邦でも明らかにされるだろう。名古屋市立大学病院での教育入院を含めたナローバンドUVB療法の経験も報告する。