大阪医科大学附属病院皮膚科
2010 年 9 巻 3 号 p. 250-253
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59歳,女性。平成20年11月頃から頭頂部の紅斑,脱毛を認めるようになったため,平成21年4月に当科を受診した。初診時,頭頂部に径 4cm 大,軽度の鱗屑を伴う紅斑性の脱毛斑があり,皮下には硬結を触れた。1つの毛孔から複数の毛髪が出ている所見もみられた。禿髪性毛包炎を疑い,皮膚生検を施行した。病理組織学的に毛包周囲の好中球の浸潤,毛包壁の破壊像が認められた。また1つの毛包に複数の毛幹が含まれている部分 (tufted hair) も確認できた。以上の所見より本症例を禿髪性毛包炎と診断した。
皮膚
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