皮膚
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ヒスタグロビンの大量療法
二重盲検法による検討
溝口 昌子佐久間 将夫中林 康青飯島 正文
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1979 年 21 巻 4 号 p. 459-462

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抄録

従来のヒスタグロビンの1バイアル中の成分の3倍量が1バイアル中に入った製品 (以下Tri HG) を用い, 46例の慢性蕁麻疹患者を対象として二重盲検法により, 従来のヒスタグロビン (以下HG) の効果と比較した. 投与方法は1週間に1バイアルの皮下注とし, 前半にHGを4週間投与後, 後半の4週間に Tri HG を使用したのは23例, 後半の4週間にもHGを使用したのは23例であった. 後半の治療効果を前半終了後の臨床症状と後半終了後のそれとの差で比較した所, 両群の間に有意の差はなかった. 前半のHGに対する反応で症例を分けて検討した所, 前半に井HGで治療効果のみられた症例では, そのままHGで治療するよりTri HGで治療した方が有意の差でより一層強い治療効果が認められた.

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© 日本皮膚科学会大阪地方会
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