皮膚
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ステロイド皮膚症発症の頻度の推移
1979年から1984年まで
水越 直子佐藤 健二
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1985 年 27 巻 6 号 p. 1166-1171

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抄録

大阪大学医学部附属病院皮膚科外来初診患者台帳と外来カルテをもとに, ステロイド皮膚炎とステロイド座瘡について昭和55年から59年まで経時的に調べた。両疾患の合計患者数は順に30, 26, 31, 30, 45人であり, 近年両疾患が減少しているとは言えず, 逆に, 昭和59年ではその前4年間の約1.5倍であった。原因薬剤として, 最近新たに発売された外用剤による発症の比率が増加傾向にあった。これらのことは副腎皮質ステロイドホルモン含有外用剤による副作用を減少させる対策を立てる必要のあることを示唆しており我々は一つの提案を行った。対照として調べた尋常性座瘡の有病年令は50才代に及んでいた。

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© 日本皮膚科学会大阪地方会
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