皮膚
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抗真菌剤基剤中の亜硫酸ナトリウムによる接触皮膚炎の2例
池畑 恭子加藤 順子桑野 敦子三田 敏子須貝 哲郎
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1996 年 38 巻 2 号 p. 198-202

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抄録

症例1. 68歳, 男性。背部の癒風に2%ケトコナゾール含有クリームを処方され, 25日後, 同クリーム外用部に瘋痒感および発赤が出現, 自己判断にて吉草酸べタメタゾン含有軟膏を外用し軽快。パッチテストでは, 同クリームおよびその基剤中の亜硫酸ナトリウムに陽性であった。症例2, 82歳, 男性。右趾間白癬に2%ケトコナゾール含有クリームを5日間外用後, 塗布部位に強い瘋痒感を訴える。同部位に限局して, 浸出液を伴うびらん, 発赤, 腫脹がみられた。パッチテストで, 同クリーム疑陽性, 基剤および基剤成分中の亜硫酸ナトリウムに陽性であった。

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© 日本皮膚科学会大阪地方会
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