皮膚
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多発性皮膚線維腫の3例
その発症背景に関する一考察
堀木 聡堀尾 武
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1998 年 40 巻 4 号 p. 369-373

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抄録
多発性皮膚線維腫について当科で経験した3例と, 過去の報告例からその発症機序について考察した。症例1, 43歳女性。SLEに合併して5個発症。症例2, 51歳女性。SLEに合併。背部, 四肢に20個以上の腫瘍が発症。症例3, 48歳女性。20個以上の腫瘍をみるが合併症は見い出されていない。文献的にも5個以上多発した皮膚線維腫には自己免疫疾患, とくにSLEの合併がきわめて高率である。
また, 自己免疫疾患以外に結合組織異常を合併した例や家族内発症例が報告されており, これらの因子の関与についても検討されるべきと考えた。
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© 日本皮膚科学会大阪地方会
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