2000 年 42 巻 5 号 p. 495-497
15歳, 男性。左側頭部の1.6×1.2cmの血痂の付着したドーム状の暗赤色結節を主訴として受診した。病変は生下時より紅色局面として存在し, 受診の約1年前より次第に隆起し出血するようになった。病理組織学的に角層と表皮の肥厚, 表皮突起の延長, 乳頭腫症と真皮乳頭層の血管拡張さらに真皮深層から皮下組織にかけて血管腫を認めた。以上より自験例をverrucous hemangiomaと診断した。本疾患の好発部位は下肢で頭皮に生じた症例は本邦では他に認められなかった。