2001 年 43 巻 4-5 号 p. 197-201
我々はこれまでに水疱性類天疱瘡 (BP) IgG抗体が抗原に結合した後に有棘細胞の細胞膜にシグナル伝達がおこるかどうかについて検討してきた。今回我々はこの機構を解明するために有棘細胞の膜脂質の流動性をFRAP法を用いた蛍光回復時間を測定することによりdiffusion coefficient (D値) を算出した。IgG subclass分画添加前後におけるD値の変化をみた結果, 4例のBPと7例の正常人IgG subclass抗体添加系で大差は認められなかった。