バイオメカニズム学会誌
Print ISSN : 0285-0885
研究
股関節中心推定方法の比較·検討
倉林 準持丸 正明河内 まき子
著者情報
ジャーナル フリー

2003 年 27 巻 1 号 p. 29-36

詳細
抄録

関節中心位置の推定方法は, 特に検証をされないまま用いられてきた. 本研究では, 日本人健常成人男性43名の骨盤部MR画像を用いて, 臨床歩行分析研究会, Davis, Vaughanによる股関節中心位置の推定方法について検証を行った. 推定誤差は股関節中心位置のMR画像からの実測値と推定値の距離で定義した. オリジナルの方法の推定誤差平均値は, 上記3手法で, 順に, 17.1mm, 13.4mm, 32.0mmであった. オリジナルの方法論の数式を変えずに, パラメータのみを日本人男性用に最適化し, 実測可能なパラメータのみで実用的に構成した修正版での推定誤差平均値は, 順に9.9mm, 24.8mm, 19.8mmであった.

著者関連情報
© 2003 バイオメカニズム学会
前の記事 次の記事
feedback
Top