自動車などのステアリング系の設計の現場では,操舵感のような感覚的な特性について解析的な評価をすることが望まれている.本研究では,ステアリング操作中の筋力負担を筋骨格モデルにより精度よく推定し,生体力学的観点からステアリングの反力特性を評価することを目的とした.まず,筋負担を推定するために3次元上肢筋骨格モデルを作成し,その精度を,実験で測定した筋電とモデルを用いた動力学計算で推定した筋負担とを比較することで評価した.次に,ステアリングの反力設計パラメータの変化の特徴が肩関節まわりの筋負担を評価する指標に表れることを示した.これらの結果から,ステアリング反力についての官能評価が筋負担の変化パターンと関連付けられる可能性を示唆した.