2014 年 11 巻 p. 1-11
2011年の東北地方太平洋沖地震により発生した大津波は,東北地方の太平洋沿岸部に大きな被害をもたらした.本研究の目的は,津波被害に着目し,被害を軽減する地域構造について検討することである. 本研究では,宮城県南三陸町を対象に,復興計画による地域構造について,防災性と生活面の視点から評価を行った.その結果,復興計画による地域構造は防災性を高める効果があるが,生活面では問題があることが明らかになった.また,集約型の地域構造により,問題を軽減できる可能性を示した.