測地学会誌
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三角網の辺長に及ぼす鉛直線偏差の影響
中根 勝見
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1993 年 39 巻 3 号 p. 275-281

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抄録

 三角網の辺長へ及ぼす鉛直線偏差の影響を調べるため,1等三角網の各辺長の投影法と展開法による差を計算した.この二つの方法による辺長の差において,5ppmを越える辺長はほとんどない.したがって,日本の1等三角網の場合,鉛直線偏差の水平角への補正を無視しても問題ない. この投影法に必要な鉛直線偏差は,観測値のない三角点では内挿により推定してある.この推定のための内挿計算では,地形の不規則性による内挿誤差をなくすようにしてある.その結果,鉛直線偏差の誤差の推定値の誤差は3"より良い.

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