組織科学
Online ISSN : 2187-932X
Print ISSN : 0286-9713
ISSN-L : 0286-9713
特集
イノベーション時代の大学研究資金配分:「選択と集中」再考
小林 信一
著者情報
ジャーナル フリー

2008 年 42 巻 1 号 p. 26-36

詳細
抄録

 イノベーションを促進するために大学に対する研究資金を「選択と集中」の原則に基づいて配分すべきだという議論がある.本稿は「選択と集中」によるイノベーションという考え方の妥当性を,アメリカにおける科学技術政策の歴史的検討,実態分析を通じて検討するものである.分析結果は,「選択と集中」は,すべての経済主体のための研究基盤の強化を指向するイノベーション政策と相容れないことを示唆している.

著者関連情報
© 2008 組織学会/著者
前の記事 次の記事
feedback
Top