衝撃騒音に暴露される労働者の聴力障害を予防するために, 日本産業衛生学会では, 衝撃騒音のピーク音圧レベルとその持続時間で許容基準を設定している。本研究では, 最近設計された騒音計の性能を考慮して, 騒音計の測定量によりこの許容基準を表現することの可能性を検討した。審議中の国際規格 (IEC61672) に適合する騒音計に衝撃騒音に相当する電気信号を入力した測定を行った結果, A型衝撃騒音の許容基準は騒音レベルの最大値または単発騒音暴露レベルで表現することができること, B型衝撃騒音の許容基準はC特性ピーク音圧レベルとC特性単発騒音暴露レベルを併用して表現することができることを示した。