2003 年 27 巻 4 号 p. 273-282
現在の機器類には多様な警告信号音が使用されている。しかしこれらの音は類似したものが多く, 識別が難しい場合がある。また不快さを感じる場合もある。本研究では警告信号音の印象が言語情報の付加によってどのように変化するかを検討した。各音刺激に二種類の言語情報を用意した。被験者を2グループに分けて, 音刺激と言語情報の組み合わせを学習させ, 再生と印象評価を行わせた。その結果, 音刺激の種類によって言語情報の影響を受けやすいものと受けにくいものとに傾向が分かれた。この点から警告信号音を設計するにあたって, 伝える情報に適した物理特性を使い分ける必要があると考えられる。