社会政策
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第二次世界大戦後のドイツ連邦共和国の難民政策と難民の統合 : バイエルン州の事例(政策動向紹介)
瀧川 貴利
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2009 年 1 巻 3 号 p. 117-122

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抄録

第二次世界大戦中から戦後にかけて,多くの被追放民がドイツ連邦共和国に流入した。これらの被追放民の総数は約780万人にものぼり,1961年のドイツ連邦共和国の住民全体の約16%にも相当した。バイエルン州は1950年の時点でドイツ連邦共和国の州の中で最も多くの被追放民を受け入れていた。本論文はバイエルン州の難民政策と難民の統合について述べた。バイエルン州はドイツ連邦政府と協力して,様々な難民政策を行った。この結果バイエルン州は,約160万人もの被追放民をバイエルン社会に定住させることができた。また1950年には約4万社にものぼる被追放民の企業が設立された。被追放民と地元住民は1950年ではまだ経済的な格差があったが,1960年には経済的な格差はほとんど見られなくなっていた。このためバイエルン州の難民政策は成功したと評価できる。

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© 2009 社会政策学会
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