社会政策
Online ISSN : 2433-2984
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職場におけるメンタルヘルス問題の構造と政策的課題について(<特集>健康のための社会政策)
松崎 一葉
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2012 年 4 巻 2 号 p. 28-40

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抄録

バブル経済崩壊以降,日本の労働者をとりまく環境は大きく変化し,うつ病などの心の健康問題の増加が社会問題化している。厚生労働省は,「事業場における労働者の心の健康づくりのための指針」をはじめとして様々な施策を打ち出しているが,年々問題が多様化かつ複雑化し,一向に改善の兆しは見えない。本稿においては,実際の現場での事例を呈示しながら,多様化するメンタルヘルス問題の構造について,個体側要因と職場環境要因の双方から総合的に論考し,ミクロな治療的対応だけではなく,企業はどのようにマクロな予防的対応をとるべきかについて,今までの研究成果より,単純な仕事量の多寡以上に仕事のやりがいや意味が重要な役割を担うことを論考した。そして,これらを統合し今後の政策的課題について,企業の社会的責任というマクロな視点から,支援者の支援を社会として充実すること,さらに企業のなかでの成長支援のシステムについて言及した。

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© 2012 社会政策学会
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