プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集
2014年度春季
セッションID: 1306
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1306 顧客管理導入における目標マネジメント方法(一般セッション)
石橋 萌絵湯浦 克彦
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キーワード: 顧客管理, BSC, SWOT分析
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抄録

戦後の需要が供給を上回る「少品種大量生産」の時代から,現在,消費者に物が行き渡り「モノが売れない時代」をむかえている.そこで,企業は「顧客中心」に考えることを求められ,1990年代までに,数多くの企業が顧客満足活動(CS活動)を取り入れてきた.しかし,活動の成果があまり明確ではない,利益の拡大や社員の活性化に結び付かないといった理由で従来の顧客満足活動は限界を迎えている.そこで,現在注目を集めているのが,顧客との良好な関係を長期的に維持・強化していくマーケティング手法であるCRM(Customer Relationship Management)である.CRMが注目を集め,CRMシステムを導入する企業が増加する一方で,CRMシステムを導入した企業の多くが,費用対効果が疑問であるという声をあげている.そこで,CRM導入効果測定が必要と考えた.しかし,現在そのようなものは体系化されておらず,自作しようにも簡単ではない.本研究では,CRM導入に求める効果とその要因を,財務目標の4つの視点とBSCの概念を連関させて,体系化し,CRM導入効果参照モデルを作成した.また,体系化されたCRM導入効果参照モデルを用いて,CRM導入効果評価の導入・運用手順の作成を行った.特に,CRM導入効果参照モデルをもとに企業ごとにカスタマイズしたものであるCRM導入評価表の作成に関しては,その企業の販売の商談プロセスに関係する強み,弱み,機会,脅威をCRM向けに提案したSWOT図に記述するところから,具体的な手順の提案を行い,それに関係するCRM向けSWOT分析テンプレート等のワークシートを作成した.

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© 2014 プロジェクトマネジメント学会
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