硫酸ナトリウムの水溶液 (濃度0.1-10%) から噴霧乾燥法 (炉温200°-800℃) により固体粒子の煙霧体をつくり, これを湿った雰囲気 (相対湿度0-90%) 中でかくはん老化させ, 乾燥粒子の安定性におよぼす水蒸気の影響を調べた。その結果, 湿度が高くなるにつれて煙霧体の凝結速度が増加する傾向にあることが認められた。
つぎに, 若干の仮定をおくことにより粒子密度の算定を試みた。得られた値は通常の密度の1/3-1/4.5程度であった。この結果について検討を行ない, さらに湿った雰囲気中に乾燥粒子がある場合についてその保有する含水量を算定したところ, 粒子の密度は含水量の増加とともに減少し, たとえば, Na2SO4・10H2Oの組成をもつ粒子の密度は0.32g/ccで, 通常のバルク密度の1/4-1/5であることが見出された。