軽量平面アンテナパネルにおける面外変形の解析的検討

抄録

　宇宙太陽光発電システムにおいて必要となる超軽量大型平面アンテナを実現するためにCFRP薄板を基板とするアンテナ構造が考えられている．提案されたアンテナではアンテナ素子とCFRP板の熱膨張係数の違いによって面外方向の熱変形が顕著となり，十分なアンテナ性能が保たれない恐れがある．本研究では，設計への援用を目指し，等価介在物理論を適用することで薄板の上に一つのアンテナ素子が載っている構造における面外方向への熱変形を理論的に評価し、有限要素解析の結果と比較することで理論計算の妥当性を検証した．さらに，理論計算を用いた感度解析を行い，軽量のまま面外変形を抑えることができる新構造の検討を行った．