口腔・咽頭科
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総 説
味覚障害の治療法とその効果
愛場 庸雅
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2012 年 25 巻 1 号 p. 11-16

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抄録

味覚障害に対する亜鉛製剤内服の効果は, 亜鉛欠乏性味覚障害, 特発性味覚障害で有効性が証明されており, 有効性と安全性を勘案すると, 一日投与量は30~68mg, 投与期間は3~6ヶ月程度が適当である. 悪性腫瘍の治療すなわち放射線療法, 化学療法に伴う味覚障害について, 2010年のシステマティック・レビューでは, 食事指導は推奨されるが, 他に味覚障害を予防または治療するための決まった方法はないとされている. 亜鉛以外の治療法もいくつか試みられているが, 明らかな肯定的評価ができるものは少ない.

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© 2012 日本口腔・咽頭科学会
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