口腔・咽頭科
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原 著
コンポーネント解析が診断に有用であった豆乳による重症アレルギー症例
白崎 英明関 伸彦氷見 徹夫
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2014 年 27 巻 1 号 p. 69-72

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抄録

症例は71歳男性. 50歳頃より, 毎年春に花粉症症状あり. 同時期よりバラ科果物摂取時に口腔咽頭の掻痒感あり. 51歳時と2ヵ月前に豆乳摂取でアナフィラキシー症状あり, 精査目的で当科紹介受診した. Immuno CAP法による各抗原特異的IgE抗体値の検索では, シラカンバ花粉とバラ科果物 (リンゴ, モモ) に対する特異的 IgE は陽性であったが, 大豆特異的IgE抗体値は陰性であった. アレルゲンコンポーネント解析では, 大豆の Gly m4, とシラカンバ花粉の Bet v1 が陽性を示し, シラカンバ花粉と大豆の交差反応による花粉食物アレルギー症候群と診断した. アレルゲンコンポーネント解析は, 花粉抗原と食物抗原の交差反応の診断に有用であった.

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© 2014 日本口腔・咽頭科学会
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