近年, OSAS に対する CPAP の長期使用率が不良であることが数多く報告され, 再度手術が見直されるようになった. OSAS に対する新たなる手術適応について当施設の私案を報告し, AHI の意義について再考する.
過去の手術では AHI の数値が半減したことに満足した報告が多かった. AHI の数値のみではなく, 睡眠障害に立った視点の手術適応が必要である. 当施設での手術適応のポイントとして, 1. 治療全体において, 手術はどの部分に効果を示すのか, などと充分な情報を提供すること, 2. 上気道狭窄に対して他覚的観点を持った手術方法が必要であること, 3. OSAS は上気道狭窄のみでなく, ほかの因子が隠れていること, などに気をつけている.